格付け入りを勝ち取った、異例のシャトー
シャトー・カントメルル 2002(11,880円)
格付け史に刻まれた異例のシャトー
仏ボルドー地方のワインは、1855年パリ万博の際、皇帝ナポレオン3世の命により、メドック地区のワインが1~5級まで格付けされました。このシャトーは、第5級に認定されました。
よくこの格付けは不変で、唯一それを覆したのがムートンの昇格と言われます。しかし、実はこのカントメルルも格付けを覆したワインであることは、あまり知られていない事実です。
格付け制定時に、カントメルルは格付けから漏れていました。これは、当時カントメルルがオランダへの輸出が多く、ボルドーでの流通がごくわずかだったためで、歴史的にその流通価格は、他の5級クラス以上でした。そのため原本には、クロワゼ・バージュの横にあるわずかな余白へ、「Cantemerle」と異なる筆跡で後から書き加えられています。これが、メドック格付けにおける最初の修正となりました。
ソムリエのレビュー

- オーナーソムリエ 寺井 剛史
- 北九州市マイスター制度「技の達人」認定者
- 全国技能グランプリ レストランサービス部門3位
- 日本ソムリエ協会認定 シニアソムリエ
おすすめポイントと味わい
乾燥した赤いベリーの香りに、黒オリーブのような香り。ドライフラワーやドライハーブのニュアンス。グラスを回すと、ダークチェリーのコンポートのような果実の香りがありつつも、ナスの皮や、キノコ、スパイス、革製品などの香りを感じ、非常に複雑です。
口に含むと、しなやかでエレガントな食感。しっとり落ち着いた黒や赤の果実味で、中程度の酸。タンニンはやや強めながら熟成により細かく溶け込みそれを感じないほどです。香り同様の複雑な風味が口中に広がり、余韻も長く、格の高さを実感できます。
こんな贈り物におすすめ
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| 生産地 | フランス>ボルドー地方>オー・メドック地区 |
|---|---|
| 造り手 | シャトー・カントメルル |
| 品種 | カベルネ・ソーヴィニョン45%メルロ40%、プティ・ヴェール10%カベルネ・フラン5% |
| 生産年 | 2002年 |
| 格付 | メドック格付け第5級 |
| 栓 | コルク栓 |
| 容量 | 750mL |
生産者情報 シャトー・カントメルル
1980年代から大きく改革を行ってきたシャトー
この地の領主であったカントメルル氏の名前は12世紀の書に登場しますが、実際にワイン造りがなされていたという事が書面で確認できるのは1354年です。その後、1579年から1892年の間はヴィルヌーヴ家がシャトーを所有していました。
他のボルドーのシャトーと同じく、1879年から1887年頃にカントメルルにもフィロキセラの被害が及び、生産量は以前の半分に減りました。1892年よりデュボス家がシャトーを所有しますが、戦時下でのワイン造りは難しく、畑は更に減少し、25haにまで減ってしまいます。
1981年に大手保険会社SMABTPに売却され、大掛かりな整備・改革が行われました。セラーはほぼ全面的に改築、畑も整備され、1987年には60ha栽培されるようようにまでなりました。そして、1999年に栽培面積は1855年の格付け時と同じ90haとなりました。大掛かりな改革に加え、厳選なる選果技術の導入、完熟を待った収穫といった技術を取り入れることで大きな品質の向上を見せました。
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