登場する吉岡ソムリエは現在は独立してワインバーの店主として頑張っています。
第10 回「芸能人格付け!ワインチェック!」
こんにちは。プレゼントワインショップの吉岡です。長年、相撲を見続けている僕は、最近、話題の逸ノ城の相撲を初めて見た時、すぐに彼の才能と凄さが分かりました! 体格が良いのはさて置き、力と技と柔軟性、センス、精神面など全てのバランスを感じました!
昔の若貴曙時代を知る僕としては、海外勢に加え日本人横綱が現れてほしいところですが、 逸ノ城もおそらく勝ち続け、すぐに横綱になると思います。
第10 回目のメルマガは、安いワインと高いワインの見分け方について
テーマ「値段が高いワインと安いワインの違い」
ワインが分かりにくい要因は、種類が多いこと!! ぶどう品種だけでも有名なものだけで数十種類、産地も世界にたくさんありますし、栽培、醸造方法も様々です。
ワインが安く仕上がる要因は簡単!大量生産です。でも分かりにくいのが、高級ワインは、なぜそんなに高いのか!?ということですよね。
高級ワインが高くなる要因は、産地の違い、ワインの造り方、原料であるぶどうをどのように育てるかetc・・・です。※注1
例えば、1本の樹からどのくらいのぶどうを収穫するか!
凝縮されクオリティーの高いブドウの実を収穫するためには、たくさんの栄養がぶどうに行くように、 剪定や房切り作業によって、収穫できるぶどうの実の数を減らさなければなりません。高級なワイン生産者などは収穫高を 1/10 くらいまでに落としたりもします。
ということは、ボトル10 本できるものを1本にしてしまう訳です! 更に、良いぶどうだけを選んで丁寧に人の手でぶどうが傷つかないように摘み取ると、人件費がかかります。(安いワインだと機械で一気に収穫できます)。
つまり、手間暇かけた少量だけど美味しいワインは、
『欲しい人が多い→市場で品切れになる→もっとお金を出しても欲しい人が増える→市場価格が上がる』 わけです。※注2
また、近年はお金持ちの中国人がパワフルな高級ボルドーワインを買うため、 高級ボルドーワインの価格はうなぎのぼりです。 しかし、マイナー産地の高級ワインは目もくれないので、そんなに値上がりしていません。※注3
以上から、ワインの味わいを見極めるには、ぶどうの品質を感じることが、一番のポイントだと思います!
単調なワイン(濃いだけ、渋いだけ、果実味が多いだけ、飲みやすいだけ)は、あまり高くないんです。
やはり、高いワインは、上質なぶどうをイメージさせます。 単に力強く、濃いのではなく、雑味がなく口当たりも良くて、酸味もあり、バランスが取れていて余韻の風味が長い。 フルーティーなタイプのワインでも香りが複雑で芳醇、酸味が全体を引き締め、 とても滑らかな口当たりで余韻が長く、ブドウ栽培、ワイン醸造の手間隙を感じます。
高いワインと安いワインの味わいの差を感じましょう^^
ワインの値段の差を味わいや香りで感じるためのコツを2つお伝えいたします。
- 同じ大きなグラスに注ぎ、飲み比べる
- 同じぶどう品種のワインを飲み比べる
まず、高級ワインは、大きなグラスで飲まないと、その美味しさを十分に楽しむことが出来ず、小さいグラスでは分かりづらいことが多いです。
なので大きめグラス高いワインと安いワインで飲み比べてみて下さい。 その違いに驚いていただけるはずです!!
また、ぶどう品種はたくさんあり、味わいや香りにそれぞれ個性があります。 ワインを飲みなれていないとその違いが質によるものなのかぶどう品種によるものなのかを感じるのがとても難しいと思います。
なので、同じぶどう品種で高いワインと安いワインを飲み比べてみると、これまたその違いに驚いていただけるはずです^^
事務スタッフnaoより
スタッフのnaoです。高いワインは手間暇かけて作られているんだろうなぁと予想はしていましたが、ぶどうの収穫高を 1/10 まで落としたりもするとは驚きです。生産者の思いを感じながらじっくり味わうようにしないといけないですね。 高いワインを飲む機会はあまりありませんが・・・^^;
「同じぶどう品種のワインを飲み比べる」これは興味津々です。事務スタッフの私も今回の内容を踏まえて飲み比べると、高いワインが分かりそうな気がします!
オーナーソムリエ寺井より※1、※2の補足
※注1:醸造方法やワインを熟成させる樽によっても味わいも値段も変ってきますし、 ほかの設備投資や広告宣伝費、更にブランド力、有名評論家の評価などにもよります。
また、※注2に書いたように、ワインが美味しいと評判になり、世界中でほしい人が増えても、ワインの生産量はほぼ変わらないので、需要と供給のバランスで値段が上がっていったりします。
このように、ワイン価格に影響するものは多岐にわたります。
※注3:マイナー産地に目もくれないのは中国人だけでなく、 日本人や世界のワイン好きもそうである場合が多いです。
ただ、1990年頃から経済成長をし、現在世界第二位の経済大国である中国の需要は大きく、現在の世界のワイン価格を急騰しているのは中国人の需要がボルドーやシャンパーニュに集中することも大きな原因のひとつです。
2024年追記:2020年を過ぎるとブルゴーニュの高騰が凄まじいです。
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